バンドパスフィルターBand-pass-filter

バンドパスフィルターBand-Pass-Filter

バンドパスフィルターと干渉フィルターについて

どちらも特定の波長のみを抽出しノイズとなる主波長以外の光をカットする機能を持ったフィルターです。
はっきりとした定義は無いようですが、一般的には主波長以外の光をカットするフィルターの総称としてバンドパスフィルターの呼称が使われており、バンドパスフィルターの中で下記に記載する特徴を持ったフィルターを干渉フィルターと呼ばれています。同様に短波長側のみカットするフィルターを「ロングパスフィルター」、長波長側のみをカットするフィルターを「ショートパスフィルター」と呼ばれています。

バンドパスフィルター

  • ・特定の波長帯を透過させるフィルターの総称
  • ・透過帯域が比較的広い
  • ・単板の場合が多い(貼り合わせではない)
  • ・主波長の透過率が高い

干渉フィルター

  • ・多層膜蒸着(一部色ガラスフィルター)による反射・吸収で阻止域を設定
  • ・主波長の透過率が低い
  • ・透過帯域の幅が狭い(2nm~20nm程度)ものが多い
  • ・2~3枚の貼り合わせ構造になっていることが多い

オリジナルバンドパスフィルター O-BPFシリーズ

オリジナルバンドパスフィルター O-BPFシリーズ 半導体レーザやLEDの光を活用する画像認識では外乱光を除去するために多くの場合バンドパスフィルターが必要となりますが、適切なフイルター選択を行わないと十分な効果が得られません。 
弊社O-BPFシリーズでは半導体レーザ投光器並びに関連機器を含めたシステムを提供してきた経験に基き、特性に合わせたフィルターを高性能・低価格・短納期で実現しています。

オリジナルバンドパスフィルター O-BPFシリーズの特徴

半導体レーザやLEDを使用する画像処理の場合、バンドパスフィルターの透過帯域が狭ければ良いというものではありません。
発光素子は同じ型式であっても発振波長にばらつきがあり、また周囲温度等の環境によっても発振波長が変化します。
このような発振波長の変化とともに、受光側がCCDやC-MOS等のイメージセンサーの場合、使用するレンズの画角による波長シフトも考慮しなければなりません。多層膜蒸着によるバンドパスは一般的にフィルターに対する入射角度を0°にて設定しており、薄膜の性質から入射角度がシフトすると設計主波長もシフトすることが避けられません。
以上の条件を考慮すると透過率の半値幅は中心波長に対して最低でも20~40nm程度は必要となります。

O-BPFシリーズの各フィルターはこのような上記のような条件に合わせるため透過率のピーク帯域を広く且つなるべく水平に設定、立ち上がり及び立ち下りはなるべく急峻に設定しています。また、高耐久で経年変化にも考慮した仕様となっています。

【主な仕様】

名称 O-BPF650 O-BPF635 O-BPF630-660 O-BPF540
中心波長 650nm 635nm 645nm 540nm
最大透過率 90%以上
透過半値幅 40~50nm 70~80nm 80~90nm
透過率90%以上の帯域 20nm以上 50nm以上 70nm以上
副透過阻止域 400~900nm 400~1000nm
最大サイズ φ74 or 74x74
最少サイズ φ5 or 5x5
標準板厚 t=1.5mm
標準枠使用
用途 LD用 LED用
参考価格
(M27枠付の場合)
12,000円

*上記価格は税別となっております。
*フィルター枠は上記のM27以外のサイズも各種取り揃えております。対応についてはご相談ください。
*カット加工の形状は丸、楕円、三角~多角形の任意にて可能です。ご希望の形状をご指定ください。
*上記標準品以外のバンドパスフィルター、或いは干渉フィルターの特注製作も可能です。

【分光透過率データ(設計値)】

分光透過率データ(設計値)